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東大先端研と富士通、スパコン活用で「IT創薬技術」の共同研究を開始

東京大学 先端科学技術研究センターと富士通は10日、抗がん剤などの候補となる低分子化合物を効率良く創出できる、新しい「IT創薬技術」の共同研究を開始したことを発表した。

 共同研究を行う新しい「IT創薬」とは、化合物設計の段階でシミュレーション技術を活用し、同定したタンパク質の構造からコンピュータ上で効果のある化合物構造を仮想的に設計し、効果の高い新規化合物を短時間、低コストで創出する方式。従来の技術では、患者に薬を投与した生体の環境を想定したシミュレーションは困難だが、次世代創薬手法として期待されている。

 共同研究では、先端研が研究している「疾患を引き起こす原因と考えられるタンパク質の情報」を基に、富士通が開発したコンピュータ上で実際の実験に匹敵するほど高い精度で薬効の予測、選別が可能な、低分子設計ソフト「OPMF(オー・ピー・エム・エフ)」と、高精度結合活性予測ソフト「MAPLE CAFEE(メープル・カフェ)」を活用して低分子化合物を設計する。その後コンピュータ上で設計した化合物について、先端研で生物・化学実験を実施して評価する。

 これにより、従来では難しかった実際の実験に匹敵するほど高い精度で、医薬品の候補となる低分子化合物の設計、および設計された化合物が疾患の原因となるタンパク質と、どのように作用するかのシミュレーション評価が可能となる見込みだ。先端研と富士通は、今後3年間で富士通の技術と先端研が研究している「疾患を引き起こす原因と考えられるタンパク質の情報」などのバイオ情報、化学実験技術やノウハウを組み合わせた新しい「IT創薬」の技術を確立させるという。

 先端研は、昨年富士通製のブレードサーバ「PRIMERGY(プライマジー) BX922 S2」によるPCクラスタ型スーパーコンピュータ(3,600CPUコア)を導入し、がんの再発・転移の治療薬となる抗体医薬品の創出を目的とした研究を進めてきた。スーパーコンピュータを活用した分子動力学シミュレーションにより、副作用の少ない画期的な抗体医薬品の研究を進めるとともに、従来の実験では得られなかった分子レベルの物質の動きを解明してきた。一方、富士通は20年以上にわたって計算化学ソフトウェアの研究開発と販売を継続しており、2004年にはバイオIT事業開発本部を発足しIT創薬への取り組みを開始し、自主研究および国内外の企業、大学、研究機関との共同研究などを通して、先進的なIT創薬技術を開発してきた。

 低分子化合物は、分子量が小さく医薬品の候補になりうる化合物。市販の医薬品の多くで使われており、化学合成により安価で大量に製造することができる。さまざまな化学構造からなるため、新しいIT創薬技術を導入することにより、病気の原因となるタンパク質に選択的に作用する従来にはない画期的な医薬品の開発が期待されている。

 両者は、これまでは対応できなかった疾患領域に対する創薬開発の基盤となる技術を確立し、3年間での低分子化合物創出を目標としている。共同研究により、抗がん剤の候補となる低分子化合物が創出できれば、薬効の高い抗がん剤の開発が可能となる。さらに、新しいIT創薬技術が確立、応用されることで、今後さまざまな疾患に対する新しい治療薬の創出ができると期待される。なお、共同研究は2011年6月から2014年3月の期間。先端研 児玉龍彦 教授 他5名と、富士通 バイオIT事業開発本部IT創薬推進室(松本俊二 室長)他10名の体制で、東京大学先端科学技術研究センター内に富士通分室を開設して行う。
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