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後発エイズ治療薬、患者の老化早める恐れ=英研究

 アフリカ諸国や経済的に貧しい地域で広く用いられている安価なジェネリックのエイズ治療薬が、患者の早期老化を引き起こし、心臓疾患や認知症など加齢に関係した病気を誘発する恐れがあることが分かった。英科学者チームの研究結果が26日明らかになった。

 学術誌ネイチャー・ジェネティクスに発表された研究によると、薬に用いられているヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTIs)により、患者の細胞のエネルギーを作り出すミトコンドリアのDNAが損傷を受けることが分かったという。

 一方、先進国で用いられている新型のエイズ治療薬はミトコンドリアに対する毒性が少ないと考えられており、同様の副作用が発生する可能性は少ないもよう。ただ、影響を見極めるにはさらなる調査が必要としている。

 研究を主導した英ニューキャッスル大学のパトリック・チネリー氏は、ミトコンドリアのDNAは命ある限り繰り返しコピーされ、加齢とともに自然にエラーが積み重なっていくと説明。「(ジェネリックのエイズ治療薬は)エラーが積み重なるペースを加速させると考えている」と述べた。

 チネリー氏率いる研究チームは、かつてNRTIsを投与された人を含む成人のエイズウイルス(HIV)感染者の筋肉細胞を調査。その結果、NRTIsの投与を受けた人のミトコンドリアに、健康な高齢者と同様の損傷が見つかったという。

 研究者らは、NRTIsで生じた損傷の一部について修復方法や悪化防止策を見つけようと研究を進めており、現時点では運動に焦点を当てた方法が有益な可能性があるとしている。

 研究に参加したブレンダン・ペイン氏は「(ジェネリックのエイズ治療薬は)完璧ではないかもしれないが、命を落としていたかもしれない人の寿命を10─20年長く伸ばしたことを忘れるべきではない」と指摘。「HIV感染が最も深刻で、かつ高価な医薬品という選択肢がないアフリカでは、(ジェネリックのエイズ治療薬は)必需品だ」と述べた。
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